あらすじ


冥界、それは死者の訪れる初めの地。
死者は『亡者』と呼ばれ、己が罪を悔い、改め、輪廻をめぐる。
そのための『道』を決めるのが、10名の王だった。下界でいう『閻魔大王』率いる王達は
さまざまな罪状を暴きだし、加味し、判決を下す。

しかし冥界とて、亡者の判決を言い渡すだけの場所ではない。

鬼と呼ばれる者たちが住み、妖が間見え、下界とさほど変わらない生活を送っている。
病気もすれば怪我もする。死ぬこともあれば産まれることもある。ただ、多少種族が違うだけのことだ。

十人の王は冥界、天界、地獄の統括になっていた。
その王にはサポートとして10人の秘書がついている。

下界の人と同じように暮らし、仕事を行い、生きる。
多少の違いはあれど、それは変わらない。
研究し、発展を望み、私腹を肥やし、幸せを求める。
ヒトの欲求は計り知れない。

冥界と呼ばれる中陰の地。そこに暮らす人々の痕跡。

若き一人の天才外科医。
そこに現れた一人の地獄鬼。

過去と現在を交差させながら展開する全12話の欠片たち。
いくつもの挫折と後悔を背負いながら、それでも歩き続ける先に見るものは…?

冥界に住まう全てのヒトを救う『医療』を軸に
広がったMTPシリーズの欠片の物語。